Editer Yosuke Hayasimoto (Sonascribe)
こんにちは!sonascribeの林本陽介です!
スライドギターという奏法を聞いたことがあるでしょうか。
金属やガラスの筒を弦に滑らせるように動かし伸びやかな音を出す奏法です。
普通の音とは全く違う独特の音のため、うまく使えばとても鮮烈に響くと思います。
オープンコードでのブルーズの弾き語りに使ったりシングルノートでソロを弾いたり、色々な使い方ができます。
スライドギターの名手にはブルーズギタリストが多く、故にブルーズのための奏法というイメージが強いので敬遠されてる方もいるのではないでしょうか。
しかしポップスにおいてもその伸びやかな音はとても印象的に響き、ブルーズ色を排したメジャースケールのフレーズにもぴったりはまると思います。
今回はスライドギターの基礎を解説したいと思います!
まずはバーを装着して滑らせてみましょう。
弦を押さえつけず、軽く弦の上に乗せる感じです。力は加えずバーと指の重さを乗っける感じです
その際バーをフレットと平行にするようにしましょう。フレットの真上にバーがきていることが正しい音階得る上で必要です。
バーを斜めにしてしまうとバーが弦のどの辺りに触れているかの目視が難しくなってしまいます。
もちろんバーを 斜めにすることで対応できるフレーズもありますが、その必要がないときはまっすぐにするクセをつけましょう!
スライドならではの伸びやかさを生かすためにフレーズはグリスアップから始まることが多いです!
ギュイーンと狙ったフレットめがけて滑らせましょう!
出したい音程まできたらバーを左右に動かしてビブラートをかけましょう!
スライドでビブラートは必須です。ぴったり会った音程にビブラートなしでピタッとステイさせることは非常に難しいかつ魅力的なニュアンスにはならないためです。
スライドバーよりネック側に位置する指は弦に触れているようにしましょう。
バーよりネック側の弦も振動しておりその倍音も出音に混じって出て来てしまいます。その倍音をしっかりミュートしてやることで音がすっきりします。
倍音が混じった音がワイルドでよいということで写真のようにわざと指を離してプレイするギタリストもいます。
この辺りは好みなのですが、ネック側をミュートするクセさえつけていればあとは指を離すことは簡単です。
逆の場合は難しいのでミュートは普段から心がけたほうがよいと思います。
またネック側をミュートしていればスライドバーを弦から離すだけで音が止まります。
なので細かいフレーズをプレイをする時にネック側のミュートは必須となってきます。
指板の形状にもよりますが鳴らす弦以外にもスライドバーは触れてしまいます。
通常のプレイ時以上に右手のミュートに気を配る必要があります。
スライドギターの巨匠Duane Allmanは指でスライドギターをプレイしていました。きっと指弾きのほうが細かなミュートができるためだからだと僕は考えます。
最後にオススメのスライドギタリストを紹介します!
豪快なギターソロに興味があるならAllman Brothers BandのDuane Allman。
また歌もののなかにスライドギターを持ち込みたいという方にはソロ時代のGeorge Harrisonをオススメします!
John LennonのImagine、そしてBeatlesがジョンの残したテープにオーバーダブをして完成させたFree As A Birdはぜひ聞いてみて下さい。
またマニアックなところではJesse Ed Davis。John LennonのStand By Meに参加しているギタリストです。
ギターソロで披露される清涼感溢れるスライドギターは絶品です。
Duane Allmanは彼がTaj Mahalのバンドで残した録音を聞いてスライドギターを始めたという逸話があります。
スライドギターは奏法の一種ではなく、またく別の楽器だとまで言われることがあります。
そんなスライドギターの奥深い世界をのぞいてみてください!
スライドバーはきっと心強い武器になると思います!