Editer Yosuke Hayasimoto (Sonascribe)
こんにちは!sonascribeの林本陽介です!
曲のアレンジを練る上で、ハーモニー、コードをどうするかというのは大きなウェイトを占めることだと思います。
同じメロディーでも鳴らすコードによって、その印象は様々なものに変化すると思います。
加えてギターでは同じ名前のコードでも様々なコードフォームやボイシングの方法があります。
それらを実験していけば斬新なハーモニーに出会える可能性があると思います。
BeatlesのSometingの有名なクリシェのコード進行を打ち込んでメロディーと一緒に聴いて実験。
ベースやコードの音を動かしたり、テンションを加えたりいろいろと遊んでみました。
Ex1
ベース音のみ下降していくパターンです。
メロディーがBになった際に音が半音でぶつかってしまいますのでNG!
メロディーがオクターブ上なら問題なさそうですがコードがFになったさいにちょっとややこしいフォームになります。半音で綺麗につなごうとすると5,6弦が低い音同士ですっきりしていません。
いっそ3度をルートにした展開系も面白いかもしれません。
内声もいっしょに下降させたほうが良さそうです。
Ex2
ベースと3弦の音もいっしょに下降させてみました。
メロディーとコードの内声がぴったり一致するので気持ちいいです。
さらにパターン1のようにFをややこしいフォームにしなくても普通のフォームでしっくりきます。
3弦がそのまま繋がるからですね。
Ex3
9thのテンションをお加えてみました。コード単体での響きとしては色彩感が増していい感じです。
しかしクリシェのラインをしっかりと感じることができないのでちょっといまいちなかんじです。
Ex4
かなりイレギュラーですが、Amで。
またはFから5度の音を下降。
Dmなんかいかがでしょうか。
全く別のネタみたいな感じに響いてしまいますね。
ではクリシェから離れて下降するラインを内声にとりこみ、
2-5を基調にして全く別のコードをつけてみましょう。
Cの音はAmの短3度、D7の短7度です。
Bの音がGMaj7の長3度です。
B♭の音がGmの短3度、C7の短7度になります。
そして元のコードと同じFに落ち着きます。
悪くないんですが、別の曲になってしまいますね。
でもソロでこの進行にリハーモナイズしたり、コードはもとのままでこの進行を想定したコンセプトのソロを弾くというのはなんだか面白そうですね。
コードのハーモニーに関しては非常に奥が深いので、興味が尽きないですね。
基本的にメロディーとぶつからなければなにをやってもいいとは思うんです。
しかし僕は曲のイメージは大事にしたいなと思っていて、あまりにそれを壊し過ぎるのはよくないのではないかと思います。
今回紹介したように、実践を繰り返しながら感性を磨いてゆけたらいいのではないかと思います。